古紙回収・廃品回収、古新聞はおまかせの春日井宮崎です。

新聞記事

古紙が足りない 段ボールメーカー、原料調達に苦慮

——アジア好景気→輸出価格急騰→流通量が減少 ——
掲載日:2002/07/26 媒体:朝日新聞

 段ボールなどの原料になる古紙の輸出価格が急騰している。家電製品の梱包(こんぽう)用などで、アジアからの引き合いが猛烈になっているからだ。輸出に回る量が増えたことで、国内は品不足状態。段ボールの減産に追い込まれ、操業を見合わせるメーカーも出ている。

 東京都内の古紙問屋は「アジアのブローカーから買い付けの電話がじゃんじゃんかかってくる。輸送代を含めてもコスト的に採算がとれる」と顔をほころばせる。

 輸出価格は、指標となる関東製紙原料直納商工組合(東京)の段ボール古紙が1月は1キロ5円45銭(古紙問屋店頭渡し)だったが、7月までに同12円と倍以上に急騰した。

 国内の大手製紙会社はこれに対抗しようと、古紙の買い取り価格を6月中旬に関東地区で1キロ当たり1円(20%)上げて6〜7円にしたが、輸出価格の半分程度だ。

 古紙業者は高値につられる形で国内よりも輸出に回している。

 古紙は国内の需給が緩んだ97年ごろから韓国、台湾、タイなどへ輸出が増えている。古紙再生促進センターによると、97年から00年までは年間30万〜50万トン前後で推移してきたが、01年には一気に過去最高の146万6000トンに膨らんだ。今年はさらに200万トンを突破するとの予測もある。

 原因はアジアで全般的に景気拡大しているのに加えて、日本からの生産移転が進む中国で、家電製品などを包む段ボール箱の需要が拡大しているため。現地には段ボール工場の新設も相次ぎ、日本への買い付けに拍車をかけているようだ。

 このため、国内の段ボールメーカーは原料の調達に苦慮している。関東地区の古紙問屋の在庫量は、昨年5月は6万6000トンだったが、今年5月には3万6000トンに急減。買い手側の製紙メーカーの在庫率は昨年5月の51%から今年5月には44%に落ち込んだ。

 大手メーカーのレンゴーは採算性を考え、仕入れ価格を上げるのは見送った。代わりに7月に入って段ボール原紙の1万トンの減産に踏み切った。中小の製紙メーカーの中にも、古紙原料が確保できずに一時的に操業を見合わせる動きもあるという。

 日本製紙連合会の大国昌彦会長(王子製紙会長)は「必要な古紙原料が確保できずに企業が生産を停止するのは初めてのことだが、我々としては高値の現在の国際価格では購入できない状況だ」と話している。